医院コラム
セレックって何?歯科治療の新しい技術を分かりやすく解説!
詰め物・被せ物治療は、煩雑な診療プロセスが必要なイメージが強いかと思います。歯を削った後に型取りを行って模型をつくり、歯科技工所で製作するのが従来の方法でした。 そうした詰め物・被せ物の診療プロセスは『セレック』というシステムの登場によって一変したといっても過言ではありません。今回はそんなセレックの特徴やメリット・デメリット、実際の治療の流れについて詳しく解説をします。 セレックとはセレック(CEREC)とは、CEramic REConstructionの略称で、日本語ではセラミック修復と訳されます。セラミック製の詰め物・被せ物をコンピュータ上で設計し、ミリングマシンと呼ばれる専用の機械で削り出すシステムを指します。 簡単に表現すると、セラミックインレーやセラミッククラウンを半自動的に製作することができる装置です。保険診療でも『CAD/CAM冠(キャドキャムかん)』というハイブリッドセラミックの被せ物を作れるようになりましたが、システムの背景にある原理はセレックもほぼ同じです。 セレックでは、口腔内の状態をスキャナーで読み取るため、従来の歯型取りは不要となっています。歯科の先進国であるアメリカやヨーロッパ諸国では、かなり前から広く活用されており、信頼性も高いといえるでしょう。 セレック治療のメリット・デメリット
セレックはこんな人におすすめ
セレック治療の流れSTEP1:口腔内スキャン詰め物・被せ物を装着しやすい形に歯を削ったら、セレック専用の口腔内スキャナーでお口の中の情報を読み取ります。スキャンは数秒~十数秒程度で終わります。 STEP2:詰め物・被せ物の設計口腔内スキャンによって得られたデータをもとに、歯科技工士がコンピュータ上で詰め物・被せ物の設計を行います。 STEP3:詰め物・被せ物の削り出しミリングマシンにセラミックブロックを入れて、詰め物・被せ物を削り出します。 STEP4:詰め物・被せ物を装着する仕上がった詰め物・被せ物をお口の中に装着したら治療は完了です。 ここまでのステップは、通常1時間程度で終わります。 まとめ今回は、セラミックの詰め物・被せ物を半自動的に製作できるセレックについて解説しました。セレックなら、従来の歯型取りが不要で早ければその日にセラミック治療を終えることができます。費用も従来のセラミック治療より安価な点が大きな魅力といえるでしょう。ただし、セレックはすべての症例に適応できる訳ではありませんので、ご興味のある方はお気軽にスタッフまでお声がけ下さい。 (歯科技工士 兼 歯科衛生士) 日下 |