医院コラム
「子どもが歯をぶつけて抜けてしまった」~もしもに備えての歯のけが対処法~
成長に伴い、活発に動き回るようになってくるお子さまのハプニングとして、転んだりぶつかったりして起きる歯の外傷があります。実際目の当たりにするとどうしたらいいか焦ってしまい、パニックになることも考えられるため、もしもに備えて知っておいていただきたいことをご紹介します。 場所や遊び方が原因で歯を強く打ったり抜けてしまうお子さまの年齢によりますが、場所や遊び方が原因で歯を強く打ったり抜けてしまうことがあります。例えば、2歳くらいまではお家のフローリングで滑って転んでお口をぶつけてしまうなどです。幼稚園~小学校1、2年生くらいは、滑り台や鉄棒など公園の遊具で遊んでいる時にぶつけてしまうことがほとんどです。 抜けてしまった場合の4つの『ない』もし抜けてしまった場合の、4つの『ない』を覚えておいてください。 ①捨てない抜けた歯や折れた歯は捨てずに歯科医院へ持って行きましょう。必ず治るとは限りませんが、抜けた歯は元の位置に戻せる可能性があり、欠けた歯はくっつけることができる場合もあります。ただし、抜けた歯を持参する場合は以下のことに気を付けてください。 ②洗わない抜けた歯に土がついてしまっても洗わないで下さい。歯の周りには歯根膜という組織が付着しています。土を取ろうとして洗ってしまうと、大事な組織まで取れてしまいます。組織が取れてしまった歯を元に戻しても、顎の骨に歯がくっつきません。歯根膜が残ってることで再付着する可能性は高まりますので、洗わずにお持ちください。 ③歯の根に触らない抜けた部分は大事な組織(歯根膜)を傷めないために、根っこの部分は触らず、歯の頭の部分を持つようにしましょう。 ④乾燥させない抜けた歯はガーゼやティッシュにくるまないでください。歯根膜が乾いてしまうと細胞が死んでしまい、歯が顎の骨にくっつかなくなります。歯根膜を乾燥させないために、牛乳をコップに溜めて抜けた歯を入れて持参する、もしくは生理食塩水に浸すようにしましょう。 まとめ早めに対処をするほどお口の中に戻せる確率は高まりますので、できるだけ早くお子さまを歯科医院へ連れてきてあげてくださいね! 歯科衛生士 阿部 |