医院コラム
親知らずの抜歯も、ていねいな診査診断を行います
当院では、一般歯科治療のほか、外科的な処置も幅広く行なっており、その一つに親知らずの抜歯があります。これから抜歯したいと思っている方、過去に抜歯し辛い思いをされた方・そうでもなかった方、下の記事でどのような処置なのかお分かりいただけると思います。 親知らずとは?まず、親知らずは通常歯列の最も後ろに位置する歯を指します。他の歯よりも後に生え、成人になる時期に生えることがあるためこのような名前が付いたものと思われます。その親知らずの位置によって下のようないくつかの問題が起こることがあり、抜歯する必要が出てきます。
ただし、このような問題が起こらないような親知らずであれば抜歯する必要はありません。 親知らずの抜歯に至った事例下のレントゲン写真は当院のスタッフ(20代・女性)の右下の親知らずを写した部分のものですが、周囲の歯茎に腫れと痛みが起こったため抜歯に至りました。 親知らずを抜く手順親知らずを抜く手順は次のようになります。 1.麻酔通常の歯科治療で使用する麻酔薬を注射します。 2.切開歯が歯肉の下に埋まっている場合、粘膜を切開して骨から剥がし、歯が見えるようにします。 3.骨の削除歯が骨に埋まっている場合はノミやドリルで骨を一部除去し、抜歯のために必要なスペースを作ります。 4.歯の分割歯の埋まり方やその角度によっては、歯を頭の部分と根っこの部分に分割します。 5.抜歯分割した歯の頭を抜去した後、歯の根っこを抜去し、歯の周りの肉芽組織を除去します。 6.縫合2~5針縫合して手術を終了します。 また抜歯後から治癒までの間には腫れや痛みなどが出ますが、適切なアフターケアを行うことで症状を軽減することができます。 親知らずの抜歯の、主な併発症について
抜歯が必要か、ていねいな診査診断を行います親知らずの位置や傾きによってこれらの症状には大きく差があるため、抜歯することによるメリット・デメリットを考慮して、行うかどうか決めていただくこととなります。その際には患者様の口腔内を診察し、レントゲンやCTスキャンなどの画像診断を行い、神経や周辺の組織の位置や状態を確認することが必要です。 ただ、人の顎の骨は加齢とともに少しずつ硬くしなりにくくなるため、抜歯するなら若いうちにしておくほど症状が軽く済みやすい傾向にあります。 患者様にとっても、われわれ歯科医師にとっても楽に抜けるため、早めの抜歯をおすすめします。 口腔外科の勤務経験者、認定医、専門医かつ指導医が在籍しております当院には口腔外科での勤務経験者が5名在籍しており、内1名は認定医、さらに別の1名は専門医かつ指導医の資格を有しています。 親知らずの抜歯のような難抜歯に分類されるような抜歯術でも、当院では毎日のように行なっておりますので、親知らずの抜歯について気になっている方はぜひ一度当院でご相談いただければと思います。 また患者様の希望によってや、診断の結果によって提携している徳島大学病院の口腔外科・口腔内科にご紹介する場合があります。 歯科医師 中原 |