こんにちは！歯科衛生士の島川です。
母子手帳を受け取ったときにお話しがありますが、妊婦さんには特に、歯科の受診が推奨されています。今回はお腹の赤ちゃんと、お母さんの口の中の環境がどう関わっているのかお話しします。

妊娠中は虫歯や歯周病になりやすい

妊娠中は、悪阻などで歯ブラシを十分に行うことが難しく、またお腹が大きくなってきて1回に食べる量が減ることで、食事回数が増え、ダラダラ食べてしまう状態が続くこともあります。

また、妊娠することによりお母さんの体は女性ホルモン（エストロゲンやプロゲステロン）が増加します。女性ホルモンが増えることでプレボテラ・インターメディア（Prevotella intermedia）という細菌が口腔内に増殖しやすくなります。口腔内を清潔に保てていなければ、妊娠していない人に比べて、歯周病を悪化させます。

早産や低体重児出産のリスクも

妊娠中の歯周病は、歯周病の出す毒素が歯茎の血管から血流に乗り子宮に達することで、子宮収縮を引き起こし早産や低体重児出産のリスクを高めます。歯周病にかかっている人とかかっていない人のお産のリスクは7倍以上にもなります。

対処法

対処法としては、食事を摂ったあとは、こまめに歯磨きやうがいをすることが大切です。悪阻で気分が悪い時は無理をせず、ぶくぶくうがいだけでも行い、口腔内に汚れが少しでも残らないように工夫しましょう。うつむき加減で歯磨きしたり、歯ブラシの毛束がついてる頭の部分が小さい歯ブラシを使用したり、歯磨き粉の味を変えてみたりすることで、歯磨き時の気持ち悪さを軽減できることもあります。

食事回数が増えてダラダラ食べてしまう場合も、できるだけ毎回歯磨きをして綺麗に保つようにしましょう。そして、悪阻が落ち着く4～5ヶ月ごろを目安に歯科受診をしましょう。歯科衛生士によるプロフェッショナルケアも行うことで、虫歯と歯周病の予防を更に高めていくことがお母さんと赤ちゃんの健康に繋がります。

お母さんや赤ちゃんのお口のこと、何でもご相談ください

歯科衛生士　島川