医院コラム
セルフケアにおすすめの電動歯ブラシ
こんにちは。歯科衛生士の船越です。 電動歯ブラシは1960年頃から、手用歯ブラシでの細かい作業が困難な幼児や高齢者向けに推奨され、現在では歯周病に対する予防、治癒、メンテナンスの際のセルフケアとして注目されています。電動歯ブラシと言われていますが、【①高速運動電動歯ブラシ】【②音波歯ブラシ】【③超音波歯ブラシ】に分けられます。 ①高速運動電動歯ブラシ動力が電動で、1分間に数千回から1万回程度歯ブラシのヘッドが上下に振動したり、左右に回転したりします。他にも歯ブラシの毛先が回転する種類もあります。このように歯ブラシの毛先が様々な動きをし、毛先が歯面に当たることで歯面に付着した歯垢(プラーク)を除去します。 使用時のポイント 手用歯ブラシのように小刻みに動かす必要はないですが、歯と歯の間や噛む面の溝の部分など毛先が届きにくい部分は、歯ブラシの向きを変えるなど工夫して磨いてみましょう。また、歯面に傷がつく可能性もありますので、毛先を歯面に強く押し当てすぎないように気をつけましょう。 \おすすめ歯ブラシ/ ②音波ブラシ動力がリニア駆動で、1分間に3万回程度(200〜300Hz)ヘッドの部分から音波振動が発生します。その振動により細かい泡が発生し、歯垢(プラーク)を取り除きます。これをキャビテーション効果といいます。その仕組みから、歯ブラシの毛先を水でよく濡らしてから使用すると効果的です。 使用時のポイント 電動歯ブラシと同様で、手用歯ブラシの様に小刻みに動かす必要はないです。毛先を歯面に当て、少しずつずらしながら歯垢(プラーク)を取り除いていきます。音波の力を十分に発揮するために、優しい力で歯面に当ててください。 \おすすめ歯ブラシ/ ③超音波ブラシ動力が超音波振動素子で、1分間に120万〜160万Hz程度の超音波振動が発生し、歯垢(プラーク)の付着の原因となる不溶性グルカンを破壊します。歯ブラシの毛先の振動する幅が他の歯ブラシよりも小さいため振動はほとんど感じないことが特徴です。 使用時のポイント 他のタイプの電動歯ブラシとは違って、手用歯ブラシのように小刻みに動かす必要があります。こちらも歯面に傷がつく可能性があるので、あまり強く押し当てないように注意が必要です。 \おすすめ歯ブラシ/ 最後に電動歯ブラシも消耗品なので、歯ブラシの毛先の交換が必要になってきます。使用するメーカーにもよりますが、だいたい3ヶ月くらいが目安とされています。衛生的な面を考えると1ヶ月で交換するのがいいでしょう。毛先が開いた状態でブラッシングをすると、毛先が思ったところに当たらなかったり、歯肉にあたって傷を作ってしまったりする場合もあるので、定期的に交換することを心がけましょう。 歯磨き粉は何を使えばいいのか分からない方も多いかと思います。電動歯ブラシには低発泡、低研磨の歯磨き粉がおすすめです。ジェルのタイプや液体歯磨きなどはお口全体に広がり、飛び散らないので電動歯ブラシとの相性は良いとされています。ペースト状の場合は研磨剤が多く含まれていないものを選ぶといいでしょう。研磨剤が多いと歯の表面に傷がつき、それが原因で歯垢(プラーク)や着色がつきやすくなったりするので、なるべく避けてください。 歯科衛生士 船越 |